天狗に愛されて
〈ユズリハ…落ち着くんダ。〉
『私が本家より妖力が強いから?
私が親なしだから?
妖と仲良くするから??
だから、アンタ達は私を疎外するの!!??』
ピシッ…
「譲葉…?お前……。」
『ここに居る奴らだって、
視えてたら助けを求めて来るくせに。
私はイカれてなんかいない!』
パキッ…
ザワザワと周りが騒ぎ始める。
「何々?」
「神木くんと喧嘩してるみたい。」
「とうとう壊れたか?」
皆が私を見る。
「…祓い人にとって妖は敵だろ。」
嫌だ…そんな目で見ないでよ。
私をオカシイって思ってる目で見ないで!!
『アンタ達なんか…。』
消えてしまえば良いのに。
ガシャーン!!
教室内に何かが砕ける音が響き渡った。