天狗に愛されて
塞side
「大丈夫か?ゆっくりで良い。」
特に怪我が酷い生徒を支える。
「顔に…顔に傷がぁ!残ったらどうしよぉ〜!!」
「なんでこんな目に遭うんだよ!」
教室から外に出す事は出来たがパニックになり、
誰も言う事を聞かない。
教師もどうして良いのか分からないのだろう。
救急車はまだかまだかと慌ててる。
「本当にどーなってんだよ。」
" アンタらなんか…。 "
その言葉の続きはなんだったんだ。
これは、お前がしたのか?譲葉…。
ガラスで切り付けられた傷を見ながら
考え込んでいると、
ヒヤッ…
「…ん?」
急に冷気を感じた。
顔を上げるとここら一帯が霧で覆われていた。