天狗に愛されて
〈おい!なきむしちゃん!?〉
『……うぅ…。』
ん?寝てんのか??
〈…驚かせんなよぉ〜……。〉
一気に緊張が解けて脱力する。
見た所、外傷も無いから本当に寝てるんだろう。
そもそも学校じゃないのか?
今頃になって不思議に思う。
〈カー吉!!〉
バサッ!
〈何度も申し上げますが、
私の名はカー吉ではありませんよ。〉
木陰からカー吉が出て来た。
〈案外、気に入ってんダロ?(・∀・)ニヤニヤ
んな事より…なんでここに居んだ??〉
〈学校とやらは休校だそうです。
ユズリハ様は何やら悪夢を見られたようで
気晴らしにとここへ。〉
〈…そうか。〉
〈それと、ユズリハ様は貴方様を
待っているようにも見えました。〉
カー吉の言葉を聞いて、顔を手で覆った。