月曜日の魔法使い


僕は別に
この世の中が嫌になって自殺しようと
したわけではない。



自殺は今から5年も前から
決定していた。



それは
僕が勝手に決めたルールで
僕はそれに従ったまでだ。






10歳になったとき
ハーフ成人式というものを学校でした。

そのとき、
わかりもしない将来の夢を発表する時間があった。



今夢を見れなかったら
大きくなればなるほど現実が見えて
見れなくなる夢をどうやって見るのだろう。

そのとき、
僕はそう考えていた。






そして
思いついたのだ。


僕は相変わらず血のように赤黒い手帳の革を撫でた。




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