月曜日の魔法使い
後悔がないと
彼はいった。
じゃあ
どうして死んだの?
どうして?
どうして?
どうして…?
ふと
気がつくと彼が私の前にいた。
そして
私を見下ろしている。
何も言わず
見つめてくる。
聞きたいことは
山ほどあるはずなのに
私も黙って彼を見返していた。
とうとう私は
堪えきれなくなって一滴
涙だけ落ちてしまった。
そのときだった。
彼は私を見て言った。
(僕はそういう人間だったんだ)