月曜日の魔法使い
刻の長さを感じる

僕が入学した日、
まだ日も出てない頃に雨が降っていた。


けれどもそれはすぐに止み、
まるであの世とこちら側を分けた虹が
空を引き裂いていた。




ただただ恐ろしいほどの青い空に
何色もの溝ができているようで…
…美しかった。






僕はこの学校を首席で入学した。

でもそれは全て
僕にとっては当たり前のことで特に何もなかった。



全ては
手帳の通りに。







なぜ、
日本は義務教育が15歳までなのだろうか。

僕は血のようにあまり明るくない色をした
手帳を撫でた。







入学式のとき、
朝方の雨のせいなのか針のようにチクチクした
寒さがどこか心地くその刻を胸に刻んだ。

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