浅葱の桜



私は桔梗さんに手を引かれるまま京の町にまで降りた。


流石都だなぁ。人が多いし、商いも栄えてるみたい。


ここだったら沢山の人が見てくれそう。


でもどこで見世物するんだろ? どこが良いのかなぁ〜?


私、剣舞専門だからお客さんとの距離が近すぎると危なくて出来そうにないんだけど。


なんて考えちゃう私ってやっぱりどこかおかしかったりする?


桔梗さんみたいに楽しく観光出来てない気がする。


ついついここだったら、見世物が出来るかもとか考えちゃう。


でも普通の女の子じゃない事は確かだよね〜。


簪とかあまり興味無い人だし。


ははっ、と引き攣った笑みを浮かべた私。



「あったぁ! ここっ!」

「うわっ、桔梗さん⁉︎」



ぐいっと腕を引っ張られる。


目的の場所を見つけたのはいいですけど、急に走らないでくれません⁉︎


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