浅葱の桜



そう、この時はまだ知らなかった。





この後、当たり前だった筈の光景はいとも簡単に消え去ってしまうということを。



自分という存在がいかに弱い者なのかという事に。


ただ、楽しい生活を送っていただけの私にはあまりにも残酷な現実がそこにはあった。


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