ばか、嫌い。でもやっぱ好き。
私は葵を止めるのに精一杯だった。何発入っただろう葵の拳が。

痛い。もうそんな感覚なんて無い。

ただ気になるのは葵がなんで急に暴れ出したのか。何か理由があるはず。

またもや拳が飛んでくる。

やばっ!避けられな……


パシッ


達也「葵……」


達也が葵の拳を掴んでいた。


『ばか。遅い。そっちは任せたよ。』


壁に寄っかかっている男達のもとに向かった。


『あんた達、葵に何したの?』

「お、俺達は何もしてねぇーよ。」

『あ?何も無いわけ無いでしょ。』

「な、それより嬢ちゃん。こんなバケモノから助けてくれてありがとな。」

『バケモノ……』


ドンッ!!……パラパラ。


「これ……コンクリートだぞ。」


壁を壁にめり込ませた。


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