ばか、嫌い。でもやっぱ好き。
──
────


あぁ。懐かしい声がする。

どんどん木に飲まれる私。これじゃあ見つけてもらう事すら出来ないじゃない。

海叶……会いたいよ。


海叶「こんなところに居たんだ。」

『『え?』』


目の前にはいるはずの無い海叶。


『『なんでいるの?ここは……私の頭の中だよ?』』

海叶「大丈夫。」


優しく頬に触れる。


『『なんで。』』

海叶「陽花みーっけ。」


一瞬にして周りの風景が吹き飛ぶ。1面真っ白の世界。

今まで見たく黒くないな。やっぱり海叶は凄いや。


『『あはは。見つかっちゃった。』』


──
────


海叶「陽花!!!」

『海叶?どうしたの?』


抱きしめてきた。


海叶「起きるの遅いよ!」

『え?でもちゃんと海叶が見つけてくれた。本当の私を。』

達也「グハッ。葵!」


こっちに向かって走ってくる。
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