ばか、嫌い。でもやっぱ好き。

なんで俺は走ってるんだ?なんだか分かんないけど足が勝手に動く。

向かった先は屋上。


『陽花っ!!!』

陽花「は、はい!何?」

『お前ちょっと来い!』

陽花「え?え?」


無理矢理ひっぱって空き教室に連れていこうとした。


夏希「うぉぉあぁぁいっ!!」

陽花「今度は何!!」

夏希「お前ちょっと来い!」

陽花「ちょ、何よ!」


2人して引っ張って空き教室まで来た。


陽花「ちょ、何よ。2人して。」

龍&夏希「婚約ってどういう事だぁ!!」

陽花「……。」

夏希「え?」

『え?』

夏希「なんでお前が婚約の事を知ってるんだよ。」

『それはこっちのセリフだっつーの!』

陽花「えーっとこっちは木下財閥の龍。で、こっちは坂下財閥の夏希。これでいい?」

夏希「なっ……お前お坊ちゃんだったのかよ!」

『お前もかよ!』

夏希「んな事はどうでもいい!婚約って!」

陽花「うん……したんだって。」

夏希「したって……お前。」

『無理矢理か?』

陽花「うん。」

夏希「は?無理矢理!?」

『あんたん所の親父は平気なのか?』

陽花「警察に捕まったよ。」

『は!?』

陽花「まぁ、色々あってね。」

夏希「陽花!なんで龍にそこまで話すんだよ!」

陽花「いいの。龍!秘密だよ。」

『あぁ。分かってる。』


なんでそんなに悲しく笑うんだよ。そこまでして……なんで笑うんだよ。


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