ばか、嫌い。でもやっぱ好き。
《龍side》

目が合う。なんだか悲しそうな目。だんだんコイツは居るのに心ここに有らずみたいになる。

こっちを見ろよ。俺を。


『誰を信じればいいの。誰のために私は生きてるの。どうしたら……いいの。』

龍「お前はただ俺の隣にいろ。」

『無理に言ってくれてありがとう。』

龍「は?俺は!……」

『おやすみ。』


……?

なぜ寝た?なんだ。コイツは……


すやすやと眠っている。クリーム色の髪がベットにふわりと落ちている。

長いまつげが視界を邪魔するように生える。

男嫌いか……

俺の女嫌いに比べて随分重い。

女嫌い。理由はあった。けどこれはただの肩書きに過ぎない。ただ、関わりたくなかっただけ

その為だけに女嫌いを使っていた。

だけど……陽花は。



俺は葵達のいるリビングに戻った。


< 61 / 245 >

この作品をシェア

pagetop