その結婚、ちょっと待った!
久しぶりに自分のマンションに帰ると懐かしく感じた。
そんなに広くない部屋なのに広く感じてしまい、私は荷物を置くとベッドに寝転んだ。
すると自然と涙が溢れてきた。
短期間でこんなにも大和が好きだったんだと別れて気づいた。
だけど別れてしまったし明日から会社で気まずいな…。
私はシャワーを浴びてそのまま眠りに就いた。
次の日の朝、目が覚めた私は食欲もなく仕事に行く用意をしたが行きたくはなかった。
だけど仕事には行かなきゃいけない。
私はマンションを出て車に乗り会社まで向った。
会社に着き、自分の机に座った。
暫くして朝礼が始まり、終わると直ぐに仕事に集中した。
すると隣の席の真尋が低い声で話しかけてきた。
「昼休みに話したいことがあるから…」
「私もあるんだ…」
「じゃあお昼になったら外に食べに行こう」
「うん…」
そう言って私は朝の仕事に取り掛かった。
大和は私と目を合わせることも無く、頼みの注文書は"これお願いします"と言って机に置いて外回りに行った。
前みたいな会話もなく、何だか寂しさを感じた。