その結婚、ちょっと待った!
「何…それ…私なんて二年だよ?
それでも結婚は待ってと言われ、最後にはそんな女扱いだよ?
何で大和のプロポーズ断ったの?」
急に怒った口調で真尋が私に言った事に驚いてしまい、私は言葉が出なかった。
「大和はさ、桃華が入社した時からずっと好きだったし、元彼と付き合ってる時も桃華を諦められずにずっと想ってたからこそ、早いかもしれないけど大和は桃華への気持ちは変わらないから結婚しようって言ったんだと思う。
一年経ったらいいの?何がいけないの?」
そう言いながら真尋は泣き出した。
きっと真尋は大和と同じ気持ちなんだろう…
「ま、真尋…私だって大和が好きだよ!
だけど何でも強引に決めるのは許せない。
夫婦になるからには二人で話し合って決めたりすると思うけど、大和は一人で決めて、自分が思った通りにしようとしたから許せなかった。話し合って納得できれば私だって結婚を受け入れられたかもしれないけど…」
「だけど大和がどんだけ桃華を想ってるかなんて桃華にはわからないんじゃない?
飲み会をよくしてたよね?それは桃華と沢山話したくて、大和を見て欲しかったからだよ!
強引かもしれないけど誰にも渡したくないって事じゃないの?大事に思われてるのに断るなんて大和が可愛そうだよ!」
そう言って真尋は一人で会社に戻ってしまった。
私が悪かったの?
確かに真尋の言うように大事にしてくれてるのは分かってるし、愛されてるのも分かる。
だけど話し合うのと勝手に決めるのは違うと思う。
結局、弁当も喉を通らず私も会社に戻ることにした。
会社に戻っても真尋とは気まずいままだった。
午後からは仕事に集中して、どうにか定時で仕事を終わらせると私は急いで車に乗って大和のマンションへと向った。