その結婚、ちょっと待った!





「もしもし?」


(桃華?)


「うん、どうした?」


(桃華は本当に大和の事はいいの?)


「えっ?な、何で?」


(明日は結婚式だし、桃華は本当にいいのかなって…)


「わ、私は大丈夫だよ?明日は真尋の結婚式でしょ?急に何を言い出すの?」


(ただ桃華の本音が聞きたかったの。)


「明日は私も結婚式に行くんだし手紙も読むんだよ?本音も何も私は大和の事はもう…それに花嫁が私に気を使ってどうすんの?
明日は楽しみにしてるからね?」


(えっ、う、うん)


そう言って電話を切った。


何だか今日は皆、変。


私は冷蔵庫からビールを取り出して飲んだ。


大和を思い出さないようにご飯を食べて早目にお風呂に入り、韓国ドラマを見ていた。


だが見た韓国ドラマは余計、大和を思い出す事になり、涙はボロボロ出てしまって逆効果だった。


「意地を張ってたけど私はあなたが好き!」


そのセリフが私の脳内に焼き付いたまま眠りに就いた。






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