その結婚、ちょっと待った!
私の側に奥さんが来て話し掛けてきた。
「桃ちゃん!」
「おはようございます!奥さん!」
「大樹くん、真尋ちゃんと話をしていたみたい。私は早くに着いて真尋ちゃんを見に行った時に大樹くんがいたから時間を開けて真尋ちゃんの所に行ったんだけど、二人は付き合ってたしもしかするとまだ大樹くんは真尋ちゃんの事が好きだったんじゃないかな?
桃ちゃんは本当に良かったの?
本当に二人を祝福できて後悔しない?」
「……」
私は何も言えずに昨日の韓国ドラマのセリフがまた頭に浮かんだ。
答えられないまま花嫁の登場になり、顔を上げると大和が立っていた。
タキシード姿の大和を見て、本当に結婚してしまうんだと思うと、胸が痛くなった。
真尋が真尋のお父さんと少しずつ大和の居る場所まで歩いて行く。
本当にこのままでいいの?
後悔しない?
皆に言われた言葉が頭を過る。
お姉ちゃんにとって素敵な誕生日になるといいね?
父さんも母さんも桃華の幸せを祈ってるからな…
私は手を強く握りしめた。