夢の勇者と3つの世界

｢え？どういうこと!？｣

『え？どういうこと!？』

二人は同時に言った。ハモってしまいお互い少し顔を赤らませた。

《若いのぅ。》

国王がそう呟いたが二人ともスルーした。サクラが真面目に質問を始めた。

『それで、勇者じゃないと決まったわけではないってどういうこと？』

《それはだな、他の王国がソリティアに襲われているときにソリティアが面白半分で自分のエパを測定したらしいのだ。それを隠れて目撃していた者がいたらしいのだが、ソリティアのエパの値は測定不能だったらしいのだ。まあ測定器は8000までの値しか測れないからな。それ以上のエパをもっているということだろう。もし勇者ならソリティアと同じ測定不能がでてもおかしくはない。》

『8000以上だって!!そんな値をもった者が存在するなんて信じられないわよ....そんな力..誰も勝ち目なんて....』

俺はまだあまり8000以上がどんなものかわかっていなかったからサクラほど取り乱しはしなかった。

｢まあ練習してみて俺がエパを使えたら、8000以上ってことになるわけだな！よし！やってみようぜ！｣

空気が少し重かったからタケルは元気よく言った。

『まあそうね。じゃあ練習しに行くわよ。』

そう言うサクラはあまり期待していなさそうだった。