ふたりの薗子
薗子は、
落ち着きを失っていた。
「わからないよ、そんなの...
どうなってるの?」


僕は、静かに、諭すように
「だいじょうぶ。
心配ない。試してごらん。」



「.....うん、
   わかった....。」
泣いているのだろうか、
薗子の声は霞んでいた。
< 114 / 134 >

この作品をシェア

pagetop