ふたりの薗子
ホーム・ルームを聞きながら、
僕は考えた。
でも、どう考えても
分からない。
その子、と言う名は、
僕が勝手につけたイメージ。
でも、日記の中に「その子」を
登場させる前から、
12月より前から、メールの
やりとりをしていた....。
「その子」って名前も、
ひょっとすると....。
机の下で、僕は密かにスマート・フォンの
メーラーを開いた。
みんな、よくやっていることだけど。
僕は、初めてやる事なので、
なんだかどきどきした。
画面のバック・ライトを一番暗くして、
目立たないようにして。