ふたりの薗子
僕は[国立病院前]バス停で
下車した。
住所からすると
このあたりだろう。
スマート・フォンの
現在地表示機能では
この近傍と示していた。

バスを、心細く見送る。


住所だけでは....。

国立病院の方から、
何人か人影が歩いてくる。
殆どが、国立病院
付属看護学校の生徒だ。
クラスメートたちと似たような
年齢の筈だけど
どことなく、大人びて見えた。
< 85 / 134 >

この作品をシェア

pagetop