それは、小さな街の小さな恋。
真広さん、格好いいと思うけどな。
ばりばりと仕事をこなしながら二人の娘に惜しみなく愛情を注いで、傍目から見てもとてもいきいきしている。
地区の行事にもきちんと参加してくれるし、それこそ流石のスキルで町内会の仕事もよく手伝ってくれる働き者だ。
去年、青年会の会計になったときなんかは、それまで古ぼけたノートで管理していたものをパソコンの会計簿に全て移行してしまったらしい。
同じく去年、青年会会長だった豆腐屋さんの長男夫婦は『やり易いし、分かり易い。それに支出まで1割減になった。』って万歳三唱しそうな勢いで褒めちぎっていた。
真広さんから引き継ぎを受けた今年の会計の奥さんも簡単だって喜んでいたし。
私も仕事を続けたいな。
この診療所をいつまでも守って行きたい。