それは、小さな街の小さな恋。
おばあちゃんとお味噌汁。


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「おかえりなさい。」


たくさん皺のある顔を更にくしゃくしゃにさせて、愛おしそうな笑顔でそういう初子ばあちゃん。


「ただいま。」


そして、普段はあまり見せてくれない幼い子のような照れた笑顔の俊ちゃん。


この二人の暖かな空間が大好きで、俊ちゃんのレアな表情が楽しみで、私は今日もついつい初子ばあちゃんの家にお邪魔する。


無事に診察時間を終えた俊ちゃんと私は、二人揃って俊ちゃんのおばあちゃん、初子ばあちゃんの家へと帰ってきた。


普段は病院近くのアパートに住んでいる俊ちゃんは、次の日がお休みだったりするとなるべくこの家に帰ってくる。


生粋のおばあちゃんっ子である俊ちゃんは、きっと今でもおばあちゃんと一緒に住みたいはずだ。


でも遅くなったり、帰れない日もあるからと俊ちゃんは隣街にアパートを借りたらしい。

渋々。

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