それは、小さな街の小さな恋。


大丈夫かと顔を覗こうとしたら今度は畳に顔をつけて大きなため息。


俊ちゃん、好きだったもんな。不倫って言うのがまたショックなんだろうな。


しょうがないな、励ましてあげよう。


そう思って俊ちゃんを見ると、今度は私の方をじっと見つめていた。


「今度はなに?」


俊ちゃんは私に目を向けたまま、中々口を開いてくれない。

俊ちゃんがすごく真剣な顔をしてるからドキドキしてしまう。


こんなに何を考えているのか分からない俊ちゃんを見るのは久しぶりだ。

なんだろう。

視線が痛くなってきたとき、ついに俊ちゃんが口を開いてくれた。

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