それは、小さな街の小さな恋。
「お前、年頃の女が簡単に男に跨るなよ。俺だからいいものの。」
なんだそれ。
え?本当になにそれ。
「簡単に跨ったりしません!」
ひどい言われように顔が真っ赤になっていくのが分かる。
それじゃあ、勝手に私が跨ってきたみたいだ。
俊ちゃんに言われて腰揉んであげてただけなのに。
何か真剣な話でもあるのかと思って緊張した自分が馬鹿みたい。
そうだ、俊ちゃんってこういう人だった
。
「もう!やらないよ!」
そういって乱暴に俊ちゃんの上から降りて、頭に一発入れると玄関に走る。
「悪い、悪い。ふざけ過ぎた。」
全然謝る気ないし。