それは、小さな街の小さな恋。


「お前、年頃の女が簡単に男に跨るなよ。俺だからいいものの。」


なんだそれ。

え?本当になにそれ。


「簡単に跨ったりしません!」


ひどい言われように顔が真っ赤になっていくのが分かる。

それじゃあ、勝手に私が跨ってきたみたいだ。

俊ちゃんに言われて腰揉んであげてただけなのに。


何か真剣な話でもあるのかと思って緊張した自分が馬鹿みたい。

そうだ、俊ちゃんってこういう人だった



「もう!やらないよ!」


そういって乱暴に俊ちゃんの上から降りて、頭に一発入れると玄関に走る。


「悪い、悪い。ふざけ過ぎた。」


全然謝る気ないし。

< 28 / 153 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop