それは、小さな街の小さな恋。


そんな昔のことを思い出していたら、庭に生えた実が収穫されてしまって少し寂しくなった梅の木の木漏れ日が目に染みてきた。


お母さんを思い出すと、寂しくなって鼻がツンとする。


会いたくなって胸が苦しくなる。



そんなとき、暴言でもいいから俊ちゃんの声が聞きたくなったのはいつ頃からだろう。

もしかしたら私Mなのかもしれないな。



そんなことを考えながら漬けた梅干しは、今年も美味しくなりそうで。


私の揉み込んだ赤紫蘇は今年も鮮やかな赤色にはならなかった。


もうすぐお母さんが居なくなった季節がやってくる。

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