それは、小さな街の小さな恋。


ついでに明日のご飯もセットしておこうと、流しの下にある米櫃から3合はかっていると、



「夜、口笛を吹くとヘビが来るぞ。」

「うわあ!びっくりした!」


いきなり耳元で囁かれたので驚いて跳ね上がってしまった。


危ない。もう少しでお米をばら撒くところだった。

目がつぶれるって怒られる。


そんな私を気に留めもせず、なにやら俊ちゃんは床下収納を探りだした。


そこにはストック分のお醤油やお酢、お酒の瓶がしまってある。

あった、と呟いてようやく取り出したのは俊ちゃん秘蔵の米焼酎。


「お酒飲むの?」

「ああ。」


珍しいな。仕事柄お酒は控えてるのに。
今夜は飲みたい気分らしい。

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