それは、小さな街の小さな恋。
ーーーーーーーー
ーーーーーー
あれから、急いでお父さんに来てもらい、救急車を呼んだ。
救急車に乗って行ったお父さんに、『運転できそうなら、お前は俺の車で来い』と言われ、お父さんの愛車を病院まで走らせるけど、正直自分がどうやって運転しているか分からない。
辛うじて、救急車の後をついていくが、それも赤信号に捕まってしまい離されてしまった。
危ない。もうすぐで、私も赤信号で行ってしまうところだった。
というか、今まで法定速度を守っていただろうか。
救急車に合わせて、とんでもない速度を出していた気がする。
久しぶりに運転するお父さんの車は、少しアクセルを踏むだけで、グンとスピードが出てしまう。
赤信号から青へと変わり、気をつけながらアクセルを踏み込んだ。
お願い。初子ばあちゃんを助けて。
お願い、お母さん。初子ばあちゃんを連れて行かないで。