片思い男子
トイレから出て店内をふらふらしていると
見覚えのある後ろ姿が。
「(…あれは)」
………望月だ。
誰かと電話しているのか、妙に狭い壁の端に立っている。
「………うん。また、後で顔出すから。………無茶したらダメだよ。………じゃーね。」
……………彼氏とか?
電話し終えた望月は、俺に気がついた。
「あ、橘くん。」
「…おう。」
なんか、学校の外で見ると確かに普通の女子って、感じるな…。
「さっきの、彼氏?」
「え?あぁ……どうだろ。」
「何だそれ。」
「ん~、まぁ、色々あるの。」
「ふーん……。」
…………やっぱ、不思議だ。