ラプラムル
「おばあさま、サゼルのお家にたまごをおすそ分けしてくるわ。けさはたくさん生んだくれていたの!」
「まぁ、嬉しいわね。いってらっしゃい。たまにはゆっくり過ごしておいで。」
家のことをおばあさまに託して、私は注意深くたまごの入ったかごを抱えてサゼルの家へ走った。
最近あまり話せてなかったからうれしいわ
そうだ、少しだけお花を摘んでいこう。
サゼルの家へつくと、ちょうどサゼルの母親が庭先で洗濯物を干していた。
「あら、セゼリアちゃんいらっしゃい。久しぶりね。サゼルも喜ぶわ。ほら、入って入って。」
「ありがとうございます!あの、これおすそ分けです。今朝はたくさん採れたので!」
たまごと、道の途中で摘んだ春らしい彩りの小花とが入ったかごを差し出す。
「あらあら、立派なたまごね。ありがとう!」
それから、洗濯を干すの手伝い、サゼルのお母さんと家に入った。