ラプラムル
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本を閉じてやっと、部屋の中が暗かったのに気づいた。
俺はいったい何時間本を読んでいたんだ。
気になることは全部知りたい。
まぁ、なかなか全部を知るのは難しいけどな。
今読み終わった本を眺めてため息をつく。
「いったい、今のラプラムルはどうなっていんだ。」
1週間ほど前だ。
王室著の歴史書や、公式の王室書ではやはり深いところまでは調べられない。
そう思って、本島にいる唯一の顔見知りー父親に手紙を出した。
父は、ラプラムルの都で役人をしている。
まぁ正直に言うと、王城の側近として。
だから、きっとどんな内情にも精通しているだろうと踏んだ。
すると、数日後一冊の本と手紙が届いた。
「こんなあっさり内情を漏らしていいのかよ。」
半分よろこび、半分呆れて手紙を読み進めると、
“この国は誰かが変えなくてはいけない”
手紙の末尾にはそう刻まれていた。
「……どういうことだ??」
俺は手紙の一番上に視線を戻し、もう一度ゆっくり読み直した。