ラプラムル
ラプラムル国誕生の詩……
物心ついて一番はじめに教えられるものだから、当たり前のことすぎてあまり気にしていなかった。
解釈に胡散臭さがあるって、どういうことだ。
ただ、父親が中世を誓う国王にもまだ伝えていないような考えを俺に教えてくれたことに少しうれしさを感じた。
けれど、それはつまり国王にもまだ言えないような事だ、ということなのだろう。
僅かなさみしさを覚えながら誰にも見られないように手紙を暖炉の火にくべた。
それから、手紙と一緒に送られてきた本に目をやる。
“現代社会”
またなんてつまらなさそうなタイトルだろうか。まぁでも一緒に送ってきたんだ。なにか意味があるんだろう。
そう思って読み進めることにした。