ラプラムル
そっと紙から目を離し、ため息をつく。
……全く意味がわからない。
ただ、父の言う通り、この詩の解釈は間違っているような気がする。
違和感というか。
ラグゥは神を表し、ルガフは記録する書物、グランは歴史。
解釈は
“ラプラムルは神の元に誕生した。ラプラムルの国の歴史を書物に書き記すように。”
だが、1国の始まりというのがこうも単純だろうか。
洗脳的に当たり前だと思っていたが、改めて考えると、普通に……
普通におかしい
“ラグゥ”“ルガフ”“グラン”
これは明らかにラプラムルの言葉ではない。解釈が違うとしたらこの単語の訳が間違っているのではないか。
……
「調べるしかないよな。」
それから俺は、教会の図書館に行って、様々な国の辞書を借りて読み始めた。