あの頃のように笑いあえたら
「……私たちが、今新しい学校生活を始められるのは、今まで支えてきてくれた、たくさんの人たちのおかげだということを胸に……」
ざわつく会場に、男子生徒の声が響く。
見た目と同じ、柔らかい声。
へぇ……案外いいこと言うんだな。
確かに今、こうやって入学式にのぞめるのは、私だけの力じゃない。
特に私の場合、そうなのかもしれない。
パパの気持ち、ママや中学校の先生の支え。たくさんたくさん、助けてもらった。
いつの間にか彼の言葉に耳を傾けている自分がいた。
全部は聞き取れなかったが、イマドキの高校生男子とは思えないしっかりとした口調が印象に残る。
「……新入生代表、B組 芳川 源」
よしかわ げん君 同じクラスだ。
私と同じ思いを抱き、同じ学校に入学してきた彼。
どんな子、なのかな。
自分の席へと戻る、芳川くんの姿を目で追う。
ざわつく会場に、男子生徒の声が響く。
見た目と同じ、柔らかい声。
へぇ……案外いいこと言うんだな。
確かに今、こうやって入学式にのぞめるのは、私だけの力じゃない。
特に私の場合、そうなのかもしれない。
パパの気持ち、ママや中学校の先生の支え。たくさんたくさん、助けてもらった。
いつの間にか彼の言葉に耳を傾けている自分がいた。
全部は聞き取れなかったが、イマドキの高校生男子とは思えないしっかりとした口調が印象に残る。
「……新入生代表、B組 芳川 源」
よしかわ げん君 同じクラスだ。
私と同じ思いを抱き、同じ学校に入学してきた彼。
どんな子、なのかな。
自分の席へと戻る、芳川くんの姿を目で追う。