あの頃のように笑いあえたら
「愛㮈、これサンキュー!」
しばらくたった日の昼休み、隣のクラスの男子が貸していたノートを返しに来た。
「あ、うん。」
「中に俺からのメッセージあるから」
いやいや、耳もとで囁かれても……ね。
名前もうろ覚えなのに。
「もー、なんかさ、愛㮈がモデルだって知ったとたんに寄ってくるのってどうかと思うけどねー‼︎」
教室を出て行く彼を見ながら咲苗が言う。
「ちょっと、聞こえるよ!咲苗!」
「聞こえるように言ったんだよ」
もう、咲苗ったら……。
でもこれは予想外だった。
女子たちに注目されるのは分かっていたが、まさか男子に。
あれから男子にも声を掛けられたり、連絡先を教えてほしいと言われることが何度かあった。
これはもう、私にはお手上げだった。
しばらくたった日の昼休み、隣のクラスの男子が貸していたノートを返しに来た。
「あ、うん。」
「中に俺からのメッセージあるから」
いやいや、耳もとで囁かれても……ね。
名前もうろ覚えなのに。
「もー、なんかさ、愛㮈がモデルだって知ったとたんに寄ってくるのってどうかと思うけどねー‼︎」
教室を出て行く彼を見ながら咲苗が言う。
「ちょっと、聞こえるよ!咲苗!」
「聞こえるように言ったんだよ」
もう、咲苗ったら……。
でもこれは予想外だった。
女子たちに注目されるのは分かっていたが、まさか男子に。
あれから男子にも声を掛けられたり、連絡先を教えてほしいと言われることが何度かあった。
これはもう、私にはお手上げだった。