あの頃のように笑いあえたら
女子って意外とあっさりしたもんなんだな……。

いろいろと話しているうちに、私の気持ちもだいぶ分かってもらえたと思う。

逆に、今まであまり話すことのなかった子たちとも接点ができたと思えるようにもなった。

でも男子のこととなると、サッパリ分からない。

「じゃさ、好きな人がいるからってちゃんと伝えたら?」

ーーえっ?

「いるんでしょ?好きな人」

見透かしたように可愛い笑くぼを見せる。

「……うん、まあ」

「じゃ、そう書いて返したら?そのメモに」

そうか、そうだよね。
そうすれば、もう何も言ってこなくなるかな。

「うん……そうしようかな」

やっぱり鋭いな、咲苗は。私の恋の相手も知ってるんだろうか。

「食堂、混んでたよ〜」

英介と一緒に食堂でランチをしていた真子が帰ってきた。幸せオーラ全開だ。

「おかえりぃ〜!また愛㮈がさぁ……」

すぐに私の話しを始めるから、聞きそびれてしまったけど。

咲苗たちに源のこと相談できたりしたら、きっと心強いんだろうな。
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