あの頃のように笑いあえたら
すると、すぐに2人が切り出してきた

「……で、愛㮈。何かあった?」
「うん、私も気になってた」

ー え?……なんで?

どうして私が落ち込んでるって分かったんだろう?私、そんな顔してたかな。

でも、嬉しい。もうその言葉だけで救われたよ。

「ありがとう。私ね……」

だから暑い中、中庭に連れ出してくれたんだ。

源を好きなことを誰かに話すのは初めてだった。

自分の中の辛い部分を誰かに話すのは、思ったより勇気のいることだったけど、きっと2人はその辛さも受け止めてくれるだろう。

「……そっかそっか」

真子は私の話を聞きながら、背中を撫でてくれる。

「源だったかぁ……そっかぁ」

「でも、なんか分かるかも。源と愛㮈ってちょっと似てるから」

また言われた、似てる……のかな。

嬉しいけど、少しくすぐったい感じ。

「そう?」

「でもさ、分かるよ。私も先輩が他の女子と仲良くしてるとさ、ズキンてなるもん」

「咲苗も?」

「そりゃ、恋ってそんなもんでしょ。ましてや、源に好意持ってる子だったらなおさらだよ。分かる分かる」

そっか……そうだよね。

みんな、同じ思いをしてるんだ。

私だけじゃ、ない。

「私たち応援するよ」

「うん、ありがと」
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