あの頃のように笑いあえたら
ー ♪〜〜♪

そんなことを考えながらスマホを眺めていると、突然真子からの着信があり驚く。

『もしもし、愛㮈?今大丈夫?』

『うん。どうしたの?』

ベッドに寝転んだまま、スマホを耳にあてる。

『ね、これからウチ来ない?』

『え?今から?』

時計を見ると、もう4時だった。

真子の家までは、たぶん1時間はかかるはずだ。どうしたんだろう、急に。

『咲苗も来るよ、そのままウチ泊まって明日の集まり一緒に行こうよ』

『え?いいの?』

お泊りと聞いて、急にヤル気が出てきた。

『うん。実はさ……咲苗が昨日例の先輩にフラれたみたいで。』

『えっ?告白したの?』

ー ー咲苗……。

『ううん。先輩に彼女ができたんだって』

『ん〜そうか』

『話し聞いて、気持ち盛り上げてあげたいんだ』

『うん、そだね』

気持ち伝える前に失恋、か。ツラいだろうな。

『支度できたらおいでよ』

『うん!まだパジャマだけど』

『……あんた、ホントにモデル?』

『ははっ…たぶん』

『ふっ、まいいや。待ってるよ』

スマホを置いて、慌てて支度を始める。

だからちゃんと着替えておいたらよかったんだ。
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