あの頃のように笑いあえたら
お婆ちゃんは私がモデルデビューした時からずっと、毎月欠かさず私の出ている雑誌を購入してくれていた。

ちゃんと、私の載っているページには付箋まで付いている。

お婆ちゃんはどんな思いで、孫の私の華やかな姿を眺めていたんだろう。

よく近所の人に私の自慢話をしていたらしいから、きっと嬉しく思ってくれていたんだろう。

お婆ちゃんが何度もめくったページ。

まだ少し幼さの残る、ぎこちない笑顔の私がそこにいる。

懐かしいな……この頃はまだ、全く余裕なんてかなった。

まだ、源を知らない私。

恋を知らない、私。

そんなことを考えながら、雑誌をまとめていく。

「ばあちゃんは、本当に愛㮈が大好きだったからね」

いつの間にか、おばさんが私の作業を見守っていた。

「うん……」

お婆ちゃんの優しい笑顔を思い出す。

いつもの電話越しの、優しい声も。
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