あの頃のように笑いあえたら
タマランドの入り口に立ちゲートを見ると、とたんに懐かしさが込み上げてきた。

横に、パパとママじゃなく真子と勝がいることが不思議に感じた。

だけど、悲しい懐かしさではなかった。

勝がそんな私を見て微笑み、大きな手で背中ポンと押してくれた。
こんな時、何も見ていないようでちゃんと分かってくれているのが勝だ。

「さ、行くぞ」

ほら、大丈夫だろ?そう言ってるように聞こえた。

私も笑顔で応え、前へ進む。

肌寒い時期だからか園内はそれほど混みあってはいなかったが、賑やかな子供達の声が響いていた。

「さ、最初はアレだね」

真子が指差した方向にあるのは、ここでは1番の絶叫マシンだった。

「ひゃっほー!行くぞ〜!」

……と、ノリノリで返事をしたのは私と咲苗と英介だけだった。

「え……」

源と勝は赤いレールを見つめて固まっていた。

「え?まさか怖い?」

「いや……しょっぱなからアレは……」

大きな身体を小さくしている勝

「あはは!ウソでしょ?」

「いや……」

源の顔は引きつっている。
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