あの頃のように笑いあえたら
その後は絶叫マシンの苦手な2人の仕返しで、女子たちの苦手なお化け屋敷に連れて行かれた。

「いとな、ホント暗い所苦手なんだな」

珍しくイタズラな顔をする源。

「……だから行きたくないって言ったじゃん!」

くっそー!やられた。

咲苗なんて、半泣き状態だ。

なんで源たちは、あんな状況で笑ってられるんだろ。

ギャーギャー言いながら3人でくっついている女子たちを、先に行かせて後ろから笑って見ていた男子たち。
まるで小学生のようだった。

暗い所もお化けも、大きな音も大嫌いだよ。

「寒い時期に行くもんじゃないとおもうんだけど」

思わず心の声が漏れる。

「あはは、じゃ絶叫マシンは冬に乗るもんなのか?」

さっきまで小さくなっていた勝も、なぜか勝ち誇った笑顔だ。

「もー‼︎」

そんな楽しいやり取りが、心を晴れにする。

「どっちも大丈夫なオレが、1番ラッキー‼︎」

そんなこと言うから、ほら。真子に小突かれるんだよ英介は。
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