あの頃のように笑いあえたら
ふたり
「えーっ⁈うっそ?」

「ちょ、声大きいよ咲苗!」

「あ。ごめんごめん……つい」

昼休み、私は教室のベランダで真子と咲苗に源のことを話していた。

「まさか……そんなことってあるんだね」

真子も驚いている。

日の当たるベランダからは、源と英介がグラウンドでサッカーをしているのが見える。

笑顔でボールを追いかける源。ずっと見てたい。

「うん。でもまだ本人に確認したワケじゃないから、違う可能性もあるけど」

源の両親の離婚のこと、お母さんが亡くなったことは一応伏せておいた。

「いやぁ、こりゃ運命だわ」

まだ目を丸くしたままの咲苗。

「でも、会ってすぐに気づいたワケじゃないし。そんな、大げさなもんじゃないよ」

自分が冷静なことに少し戸惑っていたが、素直な気持ちだった。
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