あの頃のように笑いあえたら
ひみつ
うう……寒い。

海で、ノースリのワンピ特集だなんて!
聞いてなかったよー。

いつものパーカーしか持って来なかったことを後悔している。

「はーい、うるちゃんオッケー!」

「ありがとうございます〜」

慌ててパーカーを羽織る。

「あ、うーるちゃん、こないだ言ってた新人さん、紹介するよん」

ロケだと、余計にテンションが高くなる大森さんだ。

「…えっと、源くん、こちらがうるちゃん。同じ高1」

連れてこられたのは

え……?げ……源?

まさかの、源⁈
なに?バイトって、これ?

ーーウソでしょ……。

「あ、はい。うるです、よろしくお願いします」

なるべく目を合わさず言った。

「芳川です、よろしくお願いします。」

心臓がドクドク、痛い。

「やっぱ2人似てるぅ〜クール!」

はぁ……それどころじゃない。

源は、私をチラッと見ただけで行ってしまった。

気づいてないよね?

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