あの頃のように笑いあえたら
すき
5月の連休も終わった。
もうすぐ私とママにとって、特別な日がやってくる。
パパの命日だーー
2年前のあの日を境に、私とママの生活は一変した。
その日は学校もバイトもお休みして、ママと一緒にパパに会いに行く予定だ。
去年もそうだったが、私もママもその日が近づくと、落ち着かず不安定になる。
やっぱりパパを思い出してしまう。
命日前後の我が家は、外の社会から取り残されている、そんな感じだ。
だけど、去年のそれとは少し違う。
月日が経ったから?
周りの環境が変わったから?
いい方向へ向かっているのか、いないのかすら分からないけど。
「愛㮈!いとな〜?」
「……ん?なに?」
「どうした?大丈夫?」
箸が止まっている私を心配そうにのぞき込む咲苗。
「うん、ごめん。なんだっけ?」
「委員の6人で、今度の日曜どっか行こうって」
真子はいつもの様に、長い黒髪を束ねている。
いいな、ストレートの髪……なんて、どうでもいいことが頭を巡る。
もうすぐ私とママにとって、特別な日がやってくる。
パパの命日だーー
2年前のあの日を境に、私とママの生活は一変した。
その日は学校もバイトもお休みして、ママと一緒にパパに会いに行く予定だ。
去年もそうだったが、私もママもその日が近づくと、落ち着かず不安定になる。
やっぱりパパを思い出してしまう。
命日前後の我が家は、外の社会から取り残されている、そんな感じだ。
だけど、去年のそれとは少し違う。
月日が経ったから?
周りの環境が変わったから?
いい方向へ向かっているのか、いないのかすら分からないけど。
「愛㮈!いとな〜?」
「……ん?なに?」
「どうした?大丈夫?」
箸が止まっている私を心配そうにのぞき込む咲苗。
「うん、ごめん。なんだっけ?」
「委員の6人で、今度の日曜どっか行こうって」
真子はいつもの様に、長い黒髪を束ねている。
いいな、ストレートの髪……なんて、どうでもいいことが頭を巡る。