あの頃のように笑いあえたら
ーー結果発表の時がやってきた。

クラス対抗リレーは、2、3年生も健闘しそれぞれ3位と2位に入った。

他のクラスの結果を考えると、優勝は微妙なラインだった。

ーードキドキ……。

でも、ここまできたら優勝したい、そう思う気持ちはみんな一緒だ。

同じ目的を持つ仲間と頑張れることは、こんなに楽しいんだ。


ーー今、私はここにいる。


確かにこの、一体となった気持ちの中にいるんだ。

「赤チーム……532点」

「青チーム……658点」

最後まで少しの点差で負けていた白チームの点が発表されるまで、結果は分からない。

「緑チーム……560点」

あちこちから、ため息や歓喜の声が聞こえてくる。

「白チーム……642点」

「黄色チーム……618点」

「 ………」

「よって、今年の優勝は、青チームだ〜!」

一瞬、周りがシンとなる。

「きゃーっ‼︎やったーっ‼︎」

青チーム、全員が総立ちだった。周り中が笑顔で溢れている。

源も、周りの男子たちとハイタッチをして喜んでいる。

私も隣りの咲苗や萌と抱き合い喜び合う。

隣の人の声も聞こえないほどの歓声の中、嬉しい反面ちょっとホッとしている自分がいた。
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