夜の終わりに願うこと。
倒れた私は病院のベッドの上で、そこには、"初めまして"と優しく笑う彼がいた。
『僕は君を迎えに来たんだ』
そう言った彼は、"自分は神様の使いで、死の近い人を道に迷わない様に連れて行くのが仕事だ"と、そんなこと話す。
意味が解らない、有り得ない。
けれど、どこか信じている自分がいた。
『...そうですか』
そう言えば、彼は驚いたように眉を上げて、
『初めてだよ、そんな冷静な人』
そう言ってクスクスと静かに笑った。