赤いマフラー
あなたは
冷たい風が吹くある朝、いつものようにマフラーを巻いて学校へ行く。私はいつも通学路じゃない川辺の道を通って学校へ行っている。その道は人通りが少なくてもちろん生徒はいなくて、とても静かだ。でも今日は違った…
いつものように学校へ行っていると、後ろから自転車が1台来た。
「未来ー!」
私が振り向いてみるとそこには同じクラスの福田優也が赤いタータンチェックのマフラーを巻いて立っていた。
彼は保育園からずっと一緒でいわゆる幼馴染み。いつもイジってくる嫌なヤツ。でも私がずっと憧れている人…
「未来おはよー」
優也が言ってきた
「おはよー…どうしたの?いつもこの道通ってないけど」
「あー最近こっちの道通ってるんだよね」
「そうなんだ」
私はそう言って微笑んだ。
すると優也が
「一緒に学校行かない?」
急な一言に頬を赤らめる私…
「あ、うん…」
久しぶりに彼のとなりを歩いたかな。いつぶりだろう。小6くらいかな…あの頃は私より優也の方が小さかったのに、今ではとても背が高くなってて見下ろされてる感じ。でも変わらないあの赤いマフラー…
「優也、似合ってるよ。その赤いマフラー」
「あ、そう?ありがとう」
優也は私を見て微笑んでくれた。その笑顔を見るととても恥ずかしくなった…どうしよ、顔赤いよ…
私はマフラーで顔を隠した。そして学校に急いで行った。