アリストの3姉妹
食事中、遥か彼方で異様な音が響いているのをいち早く感じたのはウェンディだ。
『どうか、したの?』
『ウェンディ?』
『えぇ、今回のはちょっと厄介者かもしれないわ』
『まさか!』
そう、ここは死の砂漠。
新たな国が作られる度に、その国さえ丸呑みにしてしまう程の砂嵐が、この砂漠を遊び場にして暴れまわる事なんて珍しいことではない。
しかも、今回は意図的なものを感じた。
天高くまで覆い尽くすような砂の津波がすごい勢いでこちらへやって来る。
3人を目掛けてやって来るかのように。
これも、アヴィエータの娘の眠りによる夢現同一化現象なのかもしれないと、確信に近く感じていた。
『来るわ! お姉様達!私の両脇についていて下さい。ロッティは後ろへ』
3人はロッティをかばう様に砂の嵐を受け入れる体制をとった。
ウェンディは風の精霊の力を利用し、一瞬にして砂の壁を四方に作った。
イリスは一瞬のスコールを呼び、砂の壁に水を含ませ、アンジェが水を含んだ砂の壁に、夜に集めておいた冷気を開放し凍てつかせた。
3人の呼吸はピッタリだった。
国を丸呑みするほどの砂の嵐なら、この3人を守る砂の壁さえ丸呑みにしてしまうかもしれなかったが、砂の壁の周りだけは、嵐の風が緩やかなものに変わり、通り過ぎて行った。
『どうか、したの?』
『ウェンディ?』
『えぇ、今回のはちょっと厄介者かもしれないわ』
『まさか!』
そう、ここは死の砂漠。
新たな国が作られる度に、その国さえ丸呑みにしてしまう程の砂嵐が、この砂漠を遊び場にして暴れまわる事なんて珍しいことではない。
しかも、今回は意図的なものを感じた。
天高くまで覆い尽くすような砂の津波がすごい勢いでこちらへやって来る。
3人を目掛けてやって来るかのように。
これも、アヴィエータの娘の眠りによる夢現同一化現象なのかもしれないと、確信に近く感じていた。
『来るわ! お姉様達!私の両脇についていて下さい。ロッティは後ろへ』
3人はロッティをかばう様に砂の嵐を受け入れる体制をとった。
ウェンディは風の精霊の力を利用し、一瞬にして砂の壁を四方に作った。
イリスは一瞬のスコールを呼び、砂の壁に水を含ませ、アンジェが水を含んだ砂の壁に、夜に集めておいた冷気を開放し凍てつかせた。
3人の呼吸はピッタリだった。
国を丸呑みするほどの砂の嵐なら、この3人を守る砂の壁さえ丸呑みにしてしまうかもしれなかったが、砂の壁の周りだけは、嵐の風が緩やかなものに変わり、通り過ぎて行った。