アリストの3姉妹
『三角の石?』

ウェンディは石を拾おうとした。・・・が、

『取れない。』
『石っていうか、これ、三角の天辺・・・ぽいよ。』

『三角の天辺?』
『だから、その意味不明な“三角の天辺”ってなに?』
『ひらめいただけだってば』


アンジェはそのウェンディの言う所の“三角の天辺”とやらに手を触れてみた。

ものすごいパワーが感じられた。
ただの石ころではないと悟った。

昼には太陽の光、夜には月の光がこの石の先端に不思議な力を注いでいる光の道筋がみえた。

実際に目で見えたわけではないが、確実に感じていた。

この“気の流れ”は独特なものだった。
アンジェは実際に見たことは無かったが、本能では知っていた。
この気の流れは・・・そのように設計された魔の力を集める“あるもの”に集まる妖気。

『ファラオの墓』
アンジェは無意識にそれを声にして発した。

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