アリストの３姉妹
しかし、三姉妹は、今はまだ帰ることが出来ないと理由を話し砂漠の国へ戻り、そこに国を再建するための街づくりに力を注いだ。


タリホー王から助っ人の兵士たちとキャラバン王国の血を遥かな昔から受け継いだ子孫たちでもある労働者たちと、そしてその生活を支える為の女たちが送られてきた。

近い未来は、それぞれの本来あるべき土地でそのまま暮らせるように、住みよい国づくりに励むがいいと、言葉を送られた。

いつからか、３人の手に、もう一人分の小さな力添えが加わり・・・。
４人の魔女に見守られながら、人々は街を作り続けた。
その中の一番幼い一人は、まだ可愛らしい年頃のこの国の正当なる女王。


『ウェンディ、重いの可哀想。アヴィスも手伝うわ』
『アヴィス様、ありがとう。無理をなさらないでお手伝いくださいね』
『ミフィーがまた子供が産まれるって！』
『それは嬉しいわね。国が開国したら、国の皆に美味しいシチューをたーくさん食べて頂きましょうね』

ミフィーとは、ロッティの種付け用として送られた凛々しいオスのラクダとの間に産まれたラクダのことだ。あれから直ぐにタリホー王国から送られ、そしてロッティは沢山の子を産み、その中でもまた、よく乳を出すメスのラクダが数頭いて、その中の一頭がミフィーという名らしい。

アヴィスが始めてお産に立ち会って生命の誕生を見た、大切なラクダとしてアヴィスによく可愛がられていた。
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表紙・目次

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