イス取りゲーム
今は色々あって
ああしてるだけかもしれないし。
そうよ、うん、きっとそう。
私は何も言わずそっと見守っておこう。
「幸ちゃーん。
無視はよくないよ?」
美咲は可愛く笑いながら
水谷さんの筆箱を手に取った。
「……あ。」
「なに?
文句あんの?」
梨華の高圧的な態度に
水谷さんは萎縮し黙った。
「あっれー?
シャーペン持ってないの〜?
ダッサイ鉛筆しかなーい。」
「美咲と違って貧乏だから
シャーペン買うお金
無いんじゃない?(笑)」
「なにそれ〜!
可哀想〜!
シャーペン買ってあげよーか?(笑)」
美咲と梨華は水谷さんを
どんどん言葉で攻撃していた。
バキッ。バキバキッ。
美咲が鉛筆を折った。